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12/21 (thu) Marcelino

12/21・19:0022:00

toru yamanaka
Yuki Goda
SHIZKA

◇ OPEN 19:00 / START 19:30
◇ adv.2500 yen + 1drink / door.3000 yen + 1drink

 

詩篇 ( 88:14~88:18)
主よ、なぜ、あなたはわたしを捨てられるのですか。なぜ、わたしにみ顔を隠されるのですか。
わたしは幼少から悩んで死ぬばかりです。あなたの脅かしにあって衰えはてました。
あなたの激しい怒りがわたしを襲い、あなたの恐ろしい脅かしがわたしを滅ぼしました。
これらの事がひねもす大水のようにわたしをめぐり、わたしを全く取り巻きました。
あなたは愛する者と友とをわたしから遠ざけ、わたしの知り人を暗やみにおかれました。

 キリスト教における「死」は複雑で、律法に忠実で熱心な信徒ほど神に祝福されるという建て付けにありません。
 この「詩篇」の88篇は、賛歌とされながらも150篇ある詩の中で、終始最も暗い詩で救いのないものと言われています。
 「死」を前にした絶望、近しい人を失うことの苦しみは、どの宗教観でも、また無神論者であっても共有されるものです。
その上で、ヴェーダの宗教とは別系統であるアブラハムの三宗教は輪廻転生の余地が無く、「死」を迎えた個人は別の人生を持ちません。永遠の魂にとって一度きりの出会いと別れです。
 昨今、苦痛と恐怖に怯え震える子供たちの姿と、一度きりの人生をとても短いものにされてしまった幼子たちの亡骸を毎日のように目にし、親族の嗚咽に胸が詰まります。

 我々人類は宗教によって、この一点の星もない暗黒星雲のような「死の陰の谷(詩篇23:4 )」から、いかに救いの御業を見出して来たのでしょうか。
 贖い主イエス・キリストは本当に人々の「死」の嘆きという問題を自己犠牲によって払拭できたのでしょうか。
 偽典の観察者の軍団は、「死」から解放される審判を待ち望む人々を誘惑する堕天使だったのでしょうか。

 旧約聖書の詩篇(Psalms)からのインスピレーションを受けつつ、非キリスト教徒の立場から連想を加え、山中透の楽曲と合田有紀のダンスにより思索する『Project of Psalms』
第一回目は、「Marcelino」と題し、SHIZUKAをサブDJとして招き構成されます。

 「Marcelino」はスペイン映画『Marcelino, Pan y Vino』からの引用です。
この1955年のフィルムは『汚れなき悪戯』という邦題でスクリーンにかけられ、邦訳されたメインテーマ「マルセリーノの唄」が多くの歌手により歌われ、大流行しました。

映画のストーリーは単純で、
「田舎の修道院で捨て子として修道士たちに大切に育てられた5歳の悪戯っ子マルセリーノが、

侵入を禁じられていた屋根裏の物置に放置されたキリスト磔刑像を発見。

幼い故に飢えた男として話しかけパンを差し出すと、木彫りだったキリスト像がそれを受け取る奇跡が起きる。
そしてある日、キリスト像はマルセリーノの「母に会いたい」という願いを叶えて彼を天国に連れて行った。
駆けつけた修道士たちの目の前には、椅子にしなだれる幸せそうなマルセリーノの屍があった。この出来事は村の祭礼になった」
というもの。

 なぜ修道士たちに愛される、無垢な子供は死んでしまったのか?
とても理不尽に思える物語ですが、イエス・キリストの物語りや教え、復活、昇天等の知識がなく、おおよそ熱心なキリスト者とは呼べぬ五歳児のマルセリーノが、直感的にキリスト像を「神様」と呼び、それでもおののくことなく飢えたイマジナリーフレンドとして憐れみ、食糧を差し出しす様子に、我々にも通底する素朴さを感じたことが流行の一因だったのかもしれません。
 その意味において、極東の多くの”部外者”はマルセリーノと同じ地平におり、同時に昇天するキリストを見送る使徒たちの心情に重ねられた修道士たちの、愛おしいマルセリーノの死に対する悲しみと、聖なるものに対する畏敬や祝福というアンビバレントも、宗教を超えて共感しうる視点です。

 これらの死と祝福、悲観と聖なるものを、音楽による実験性と、肉体的思考によるダンスで考察するのが「Marcelino」です。

詩篇 (30:11)
あなたはわたしのために、嘆きを踊りにかえ、荒布を解き、喜びをわたしの帯とされました。

 「嘆き」を「踊り」に変換する装置が神への”祈り”であるのなら、今回のパフォーマンス空間もその斎場になる瞬間が訪れるのかもしれません。

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山中透 (1960年大阪生まれ)
https://foilrecords.com

関西大学社会学部卒
作曲家、プロデューサー、DJ。Foil Records 主宰。
学生時代、京都を中心に実験音楽系のフィールドで活動し、マルチメディア・パフォーマンス・アーティスト集団「dumb type」の立ち上げに参加。創世記のメンバーとして、音楽と音響を担当。いまも続く伝説的なドラッグクイーン・イベント「Diamonds Are Forever」の主催者、DJでもあり、様々な分野の人々と積極的にコラボレーションを行っている。近年は、アジアを代表する演出家オン・ケンセンのカンパニー、シアターワークスの音楽監督を務めており、様々な作品の音楽を担当。自身の作品として、CD+DVDアルバム『flo+out(2007年)』、舞台音楽のリミックス作品集『Sextant(2012年)』「 music for performances volume 1:HAIGAFURU/Ash is falling(2016年)」「music for performances volume 1:Lemming/∞/ENDLESS(2016年)」などがある。

舞台,展覧会関係
2016年“三代目、りちゃあど”野田英樹脚本、オン・ケンセン(シンガポール)演出
2017年”T/ IT”(寛容と不寛容)Kinsei R&D (京都)
2018年”興福寺中金堂落慶法要ライトアップ”高橋匡太(奈良)
    森美術館展覧会「クロニクル京都1990s―ダイアモンズ・アー・フォーエバー、アートスケープ、そして私は誰かと踊る」
2019年 彫刻の森美術館 高橋匡太(神奈川) 京都市京セラ美術館点灯式 高橋匡太(京都)
2020年“PARTITUR” Marianne Lindow(ドイツ)
    ”2020 Dumb Type (京都)(映像アーカイブのみ公開)
     “京都自粛生活日記Don’t Worry!!!”Monochrome Circus (京都)
    ”たてもののおしばい 観覧車と呪われた城”高橋匡太(山口)
2021年”A thousand stages” オン・ケンセン演出(台北/國家兩廳院)
“gardenでは目を閉じて”毛皮族(東京)
“秋夜の金沢城、光の友禅流し ~特別演出「五彩提灯回遊路」”高橋匡太(金沢)
“Haigafuru-Ash is falling”Monochrome Circus (横浜)
2022年”熊本地震復興5年事業 アートキャラバンくまもとスペシャル『水と火と木、そして再生の物語』”姜尚中,行定勲,矢内原美邦(熊本)
“あなたはエディット・ピアフを知っていますか?”聖児セミョーノフ(東京)
    ”装いの力―異性装の日本史” インスタレーション Diamonds Are Forever(渋谷松濤美術館)
“パフォーマンス&インスタレーション『齢 instar』01~03″スカラー(東京)(名古屋)(鎌倉)
    DRESSEDUNDRESSED ”Lovers Autumn Winter 2022-2023”ドレスドアンドレスド 2022-2023 秋冬コレクション
                 ”Lovers#2 Spring Summer 2023”ドレスドアンドレスド 2023 春夏コレクション
“京都自粛生活日記 Vol.2~4” Monochrome Circus(京都)
“秋夜の金沢城、光の友禅流し ~特別演出「五彩提灯回遊路」”高橋匡太(金沢)
”T/ IT”(寛容と不寛容)Kinsei R&D (茅野)
2023年”Light on Tennessee Williams”壁なき演劇センター
ドレスドアンドレスド 2023-2024 秋冬コレクション
https://dressedundressed.com/collections/autumn_winter_23_film
    ドレスドアンドレスド 2024 春夏コレクション
https://dressedundressed.com/collections/spring_summer_24_film
“日没詩篇”常磐線舞台芸術祭 福島 和合亮一 監修
    ”TSUBUTE” 名古屋 Monochrome Circus × 和合亮一
“岸和田城 八陣の庭 「光の庭」”高橋匡太(大阪)
“あなたはエディット・ピアフを知っていますか?”聖児セミョーノフ(東京)

映画関係
2022
“FOREST ISLAND” 脚本/監督 伴田 良輔 楽曲提供
http://www.forest-island.jp
ここでは音楽関係で受賞したものを挙げます
New York Neorealism Film Awards
BEST ORIGINAL SCORE AWARD Toru Yamanaka Saiko Fujii
8 & Halfilm Awards(Italy). (*Dedicated to Fellini”s movie)
BEST SOUNDTRACK AWARD Toru Yamanaka Saiko Fujii Hiro Ohara
Dubai Film Week
BEST SOUND DESIGN Toru Yamanaka Saiko Fujii Erika Sato
Luis Bunuel Memorial Awards
Best Film Score – Soundtrack Toru Yamanaka Saiko Fujii
2023
「 道 パッサカリア」脚本/監督 伴田 良輔 楽曲提供
https://www.youtube.com/watch?v=Z3i_uf9Cuvc

音楽関係
2023年CD”S/N”再発売(ダウンロードにて販売)
https://djlalatoruyamanaka.bandcamp.com/album/s-n-remastered-2023-vol-1
カセットブック”睡眠の計画””庭園の黄昏”再発売(アナログ・レコード、ダウンロードにて販売)(コロナ関連により延期)
2016年より、dumb type在籍時の楽曲を演奏するソロ・コンサートを行っている。
2021年 ソロ・コンサート”睡眠の計画”(東京)
2022年 ソロ・コンサート”第7の封印”(東京)


合田有紀
2007年~2017年、Monochrome Circusに所属し国内外問わず多くの作品に参加。2015年、野村香子と共に「ゴーダ企画」を 立ち上げる。企画ごとに多分野の芸術家と共にチームを作成しコラボレーションを行う「コレクティブカンパニー」スタイルの活動を始動。主な取り組みとして、パフォーミングアーティスト・前田英一を演出に迎えた素粒子物理学者・橋本幸士との共同舞台作品『Every day is a new beginning』(Art Innovation 2019 京都大学総長賞 受賞作品)、ドラァグクイーン・シモーヌ深雪を演出に迎えた『SYNTHESE-DRAG meets CONTEMPORARY-』 、映像作家・長良将史との共同制作作品『Octopus Story』 などがある。令和4年度 京都市芸術文化特別奨励者。


SHIZKA
producer/電子音楽家/DJ 総ての透明な意識に向かって、えっちらおっちら歩を進めています https://m.soundcloud.com/shiraba0354

詳細

日付:
12/21
時間:
19:00 〜22:00

UrBANGUILDは、イベント終了後、25:00までノーチャージのBAR営業をしています。
◇忘れ物をする方が増えています、忘れ物の保管は6ヶ月になりますのでご了承
下さい注)イベントの終了時間はイベントごとで違います。

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2016/04
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